農業に活用できるロボットとは！現場での活用方法も解説

農業は人の生産活動を支える重要な役割を担ってきました。しかし、現状の日本の農業には多くの課題があります。ここでは作業を行う上での課題や、業界全体で抱える課題などについてご紹介します。

農業現場の現状と課題

少子高齢化が進む日本では農業従事者の高齢化が深刻化しています。重筋作業の多い農業現場では高齢者のみで支えるのには限界があります。後継者が不足しているため農作業を支える人手不足は深刻化しています。少ない人数で農業を支えるために、ロボットなどを活用して農作業を効率化させる必要があるでしょう。

農業の現場ではトラクターやコンバインハーベスターなどの機械が活用されていたりと、機械やロボットの現場活用が徐々に進んでいます。その中でも今後更なる活用が進むことが期待されているのが自動走行ロボットです。自動走行ロボットはどんなものなのか、農業現場ではどのように活用されることが期待されているのかを解説します。

自動走行ロボットとは

自動走行ロボットとは、人による操作を必要とせずに走行することで作業の効率化を行うロボットのことです。自動走行ロボットには人に追従する自動追従ロボットや、定められた目的地までを安全に走行する自律走行ロボットなどの種類があります。物流業界を中心に様々な業界で実証実験や導入が進んでおり、農業現場でも資材運搬作業を大体するためなどに活用されていくことが期待されています。

今後の展望

自動走行ロボットの開発や実証実験は進んでいますが、これからは実際に現場で導入していく上での課題をどう乗り越えていくかが鍵になっています。ロボットの安全性の確保はもちろんのこと、費用対効果が見えにくいことや現場での導入にあたって時間がかかるイメージがあることが課題となっています。日本の農業現場が抱える課題克服のために、ロボット生産者と農作業従事者の協力が欠かせないと言えるでしょう。

自律走行ロボットを農業のどのような場面で活用することができるのでしょうか。ここでは具体的な活用方法の例を3つご紹介します。

採集した農作物の運搬作業

農作業現場で人の負担が大きい作業の代表格として農作物の運搬作業があります。立派に成長した作物は嵩張って安易に持ち運びがしにくいですが、軽トラックなどが直接収穫場所まで近づけるとは限りません。農地は狭く荒れていることがほとんどですが、自動走行ロボットは不整地などの走行にも十分対応できるものもあります。収穫場所まで最大限近づき、安全に運搬作業を行うことを自動走行ロボットに期待することができます。

作物の生育状況の管理

作物の生育状況の管理は現状人によって行われていることがほとんどです。しかし、近年はAIをはじめとしたテクノロジーの活用で作物をカメラや３Dセンサで画像認識し、作物の生育状況を管理する動きが加速しています。自動走行ロボットに画像認識を行うセンサを取り付け、農地を自動走行し農作物の生育状況を認識することで作物を管理をすることが可能となります。

農薬散布

農薬散布作業においても自動走行ロボットを活用することが可能です。農薬散布はスプリンクラーや人力防除機などで効率化が進みつつある作業ですが、広範囲を大々的に散布する上ではあまり効率の良い手段とは言えません。自動走行ロボットに可変防除機を積載し稼働させることで、長時間の作業も可能のため大規模な農薬散布を効率的に行うことができます。また、農薬は薬剤のためロボットが散布することで散布者への健康被害が被るリスクを回避することも期待できるでしょう。

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