テクノロジーの発展により、人手で行われてきた業務をロボット導入により自動化を行う動きが加速しています。各業界ごとに進み具合は異なるものの、高齢化や人手不足を背景とした自動化のニーズは高まり続けています。この記事では、未だロボット導入が進んでいない業界に新たな可能性を与える不整地走行ロボットについて紹介します。
日本におけるロボットニーズ

内閣府によると、日本は2060年には、国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者になるという状況であり、今後は世界でも類を見ない超高齢化社会に突入していきます。総人口も減少していく中で、外国人労働者を受け入れるなど労働人口を増やす施策を進めるだけでは進行する人手不足を補うことはできません。 そこで、作業を自動化し生産性を高めることや省人化を進めるためにロボットを導入に関心が高まっています。
不整地走行ロボットとは

ロボット開発の技術は年々向上しており、作業を行う人の負担を軽減したり作業効率を向上させることに繋がる社会実装が進められています。工場内や物流拠点の作業自動化は徐々に進んでいるものの、人や通常のロボットなどが踏み入れることのできない場所での作業の効率化は困難とされていました。しかし、走行技術の向上により、建設現場などの荒れた路面でも稼働できるロボットが登場しました。ここでは不整地などで活用できるロボットについてご紹介します。
概要
不整地走行ロボットとはその名の通り、農地・山道・建築・土木現場など整備されていない場所でも活動することができるロボットのことです。人手で作業を行うと安全性の観点から危険な場所でも、ロボットを遠隔などで操作し作業を行うことができます。
今後の展望
走破性を高めたロボットの開発はここ数年加速しています。現在は実証実験で、不整地での作業を必要とする現場でどのようにロボットを活用できるのかの試行錯誤が行われています。今のタイミングで不整地走行ロボットの実用性を検討する企業しない企業では今後の生産性に大きく差が開く可能性もありうるでしょう。
不整地走行ロボットの種類と特徴

不整地走行ロボットは場面に合わせて様々な種類があります。専門性の高い活用方法に特化しているタイプや、汎用性が高く柔軟に現場事情への対応ができるタイプなどがあります。今回は3種類の不整地走行ロボットをご紹介します。
1.クローラータイプ
油圧ショベルなどで用いられることの多いキャタピラーのことをクローラーと呼びます。そのクローラーを装着したタイプの不整地走行ロボットは、クローラーベルトの搭載により悪路や段差・勾配のあるフィールドに強く、不整地においても高い走行性能を発揮します。一方で、不整地の走行に特化しているため舗装地での走行効率は良くありません。建設現場で数トンのものを扱う作業など、不整地上でパワフルさが求められるときに活躍するでしょう。
2.四足歩行型
中型犬を連想させるような4本足での移動を行うのが四足歩行型のロボットです。単に更地を移動するだけの場合クローラータイプの方が安定して高速で移動することができますが、車輪での移動では対応できない場面も多くあります。例えば、山地や絶壁のような場面で手足のようにフックをかけながら登ることができます。一見バランスを保つのが難しそうに見える四足歩行型のロボットですが、安定しながら移動することができる製品も徐々に増えてきています。
3.タイヤタイプ
自動車のようなタイヤタイプの不整地走行ロボットもあります。タイヤタイプのロボットは舗装路と不整地を途切れなく走行することができるため、様々な場面に幅広く対応することが可能となっています。一見すると、不整地の走行に向いていないように思われることも多いタイヤタイプですが、トラクション(粘着摩擦力)がしっかりとかかるよう設計されているため、想像以上に走破性が高いロボットとなっています。
不整地走行ロボットが活躍する場面

不整地走行ロボットが活躍する場面としては、屋外での運搬作業や施設内の巡回警備などさまざまな用途が想定されます。例えば、建設中の工事現場は路面が平らではなく通常のロボットでは走行できず不整地走行性能が重要となります。このような現場にロボットが導入できれば、人手の足りない作業員の助けになり労働負担を軽減することができるだけでなく、労働環境の改善により就業率の改善を促し人材不足のリスクを抑えることができるかも知れません。しかし、現状は不整地走行が得意なロボットは少なく、普及していないのが現状です。
汎用性と走破性が高いロボットを探しているのであればSUPPOTがおすすめ
不整地走行ロボットを検討している方におすすめなのがSUPPOTです。SUPPOTは建築土木業界を中心に資材運搬作業をサポートするロボットレンタルサービスを提供しています。SUPPOTが提供するサービスロボットは汎用性と高い走破性を兼ね備えていることが特徴です。大手ゼネコン様などでも実証実験の事例を重ねているSUPPOTですが、現場でも活用できるか検討したい企業様方向けに無料テスト走行を開発エンジニア同行で行っています。

まとめ
今回は不整地走行ロボットの種類と特徴について解説しました。もし不整地走行ロボットを活用するとした場合、現場や活用ケースに応じて適切な種類のロボットを選択する必要があります。不整地に限らず整地でもパフォーマンスを発揮できる汎用性の高いSUPPOTなら複雑な現場事情に柔軟に対応することができます。
現場での活用のイメージが湧かない方も、具体的な活用方法の検討も含めてSUPPOTチームが対応しますのでぜひ一度お問い合わせください。