不整地走行ロボットをご存知でしょうか。少子高齢化などによる労働力不足に対応するため、建設業界ではさまざまな建設ロボットが開発・導入されています。不整地走行ロボットは建設ロボットの一種です。
本記事では、不整地走行ロボットについて紹介します。不整地運搬車との違いや今後の展望、不整地走行ロボットの種類などを解説するので、人材不足や労働環境の改善を目指す企業の担当者の方はぜひご覧ください。
不整地走行ロボットとは
不整地走行ロボットとは、建設ロボットの一種で、その名の通り不整地を走行できるロボットのことです。不整地走行ロボットといっても、タイプごとで性能に違いがあるため、用途にあわせて選ぶ必要があります。本項目では不整地走行ロボットについて紹介します。ロボットの概要や不整地運搬車との違い、今後の展望などを解説するので、ぜひご確認ください。
不整地走行ロボットとは
不整地走行ロボットは、農地や山地、建設現場など、整地されていない場所でも安定して走行できるロボットのこと。人が搭乗せずに遠隔で操作でき、建設現場では資材の運搬や工事の進捗管理などに活用されています。1人のオペレーターが複数台の不整地走行ロボットを操作できるものもあり、導入することで生産性の向上や危険な場所での作業も安全に行なえるなどのメリットが期待できます。

不整地運搬車との違い
不整地運搬車は、未舗装の悪路でも安定を保って運搬できる車両のこと。河川改修工事や宅地造成工事などで用いられています。悪路で安定するとはいえ、事故の危険がなくなるわけではありません。実際に、不整地運搬車でかなりの急斜面を登り、バランスを崩したために運転者が放り出されて死亡した事故も報告されています。一方、不整地走行ロボットは搭乗せずに遠隔で操作するため、運転者に危険がありません。操作を習得する必要はありますが、従業員の労働環境改善に役立ちます。
今後の展望
不整地走行ロボットは、AI制御技術を用いた自動走行にも取り組まれています。自動走行技術は1人のオペレーターが複数の車両を制御できるため、生産性向上が期待できます。一方、3台以上の不整地運搬車の制御と走行経路の複雑化が直近の課題です。1人のオペレーターが制御する車両の台数が増えれば増えるほど、走行経路や運行管理が難しくなります。スムーズに運行できないと、全体の作業が滞ったり、車両の衝突事故が発生したりする可能性があります。今後はAI制御技術の向上とともに、安全面や運用方法の検討を行い、本格的な実運用に向けて準備が進められる見込みです。
不整地走行ロボットの種類
不整地走行ロボットは主に「クローラタイプ」「四足歩行タイプ」「タイヤタイプ」の3種類に分かれます。それぞれ特徴があるため、向いている作業なども異なります。本項目では「クローラタイプ」「四足歩行タイプ」「タイヤタイプ」の概要について解説するので、自社に導入する際にどのタイプが役立つのか、ご確認ください。
1.クローラタイプ
クローラとはキャタピラーのことで、主にクレーン車などの重機の足回りとして利用されています。クローラはタイヤと比べて接地面積が大きく、不整地でも安定感が高いため、足場の悪い場所での資材運搬などで活躍します。一方、クローラタイプは、舗装されている場所での走行に向いていません。クローラタイプを導入するなら、不整地での資材の運搬などに利用するのがおすすめです。
2.四足歩行タイプ

四足歩行タイプは、動物のように4本足で移動するタイプのロボット。高い運動性能を備えており、クローラタイプやタイヤタイプのロボットと比べて、段差や傾斜がある建設現場であっても移動しやすいことが特徴です。建設現場では、四足歩行タイプのロボットにカメラやセンサーを搭載し、工事の進捗管理などに利用されています。階段の昇降ができたり、障害物を避けたりできるため、遠隔でさまざまな現場の様子を把握可能です。
3.タイヤタイプ

自動車のようなタイヤが装着された不整地走行ロボット。建設ロボットの中で、最も多く開発されているタイプです。タイヤの数は3~4個が一般的ですが、より安定感の高い6~8個が装着されたロボットも開発されています。タイヤタイプは不整地でも舗装路でも安定して走行できるため、さまざまな場面で活用可能。クローラタイプほどではありませんが、しっかりトラクションがかかる設計となっているため、不整地でも安定して移動できます。
建設現場で不整地走行ロボットを導入するならSUPPOTがおすすめ
不整地走行ロボットを導入するなら「SUPPOT」がおすすめです。
SUPPOTは、建設現場の資材運搬作業をサポートする作業支援ロボットをレンタルできるサービス。SUPPOTでは、遠隔操縦や業者の自動追従、2D自動運転、最大100kgまでの重量物積載、悪路・傾斜の走行などが可能なロボットを用意しています。レンタルなので、購入よりも低コストで導入できる点も魅力です。
たとえば、コンクリート運搬をロボットで行うことにより、作業負担軽減と安全性向上、作業効率向上を実現した事例や照明器具を積載したロボットを作業者に自動追従させ、点検業務の効率化・省人化を実現した事例などがあります。
建設現場での資材運搬の効率化や作業者の負担軽減、安全性向上などにお悩みの方は、作業支援ロボットレンタルサービス「SUPPOT」の導入をご検討ください。

まとめ
不整地走行ロボットについて紹介しました。不整地走行ロボットは、不整地を安定して走行できるロボットのことです。建設現場では、資材の運搬や工事の進捗管理などに活用されており、生産性向上や労働環境の改善などの効果が期待されています。
不整地走行ロボットには「クローラタイプ」「四足歩行タイプ」「タイヤタイプ」の3種類あるので、自社の用途に応じて選ぶのがおすすめです。
人手不足や労働環境の改善に取り組んでいる企業は、簡単な作業からでも、ロボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。「ロボットの種類がさまざまで、どれを選んでいいのかわからない」という方におすすめなのが、作業支援ロボット「SUPPOT」レンタルサービスの利用です。
SUPPOTは1ヶ月からレンタル可能なサービスなので、初期費用もかからず無駄なく利用できます。さらにレンタル利用後は電話サポート、保険付帯、故障時即代替対応などのサポートを受けられるので、ロボット初心者の方でも安心して利用可能です。
SUPPOTの導入により重い荷物の運搬作業を削減できるため、人件費や労働コストの軽減、生産性の向上などに繋げることができます。
SUPPOTの利用を検討されている方は、ぜひ運営会社であるソミックトランスフォーメーションへお問い合わせください。
参考文献
AI制御による不整地運搬車の自動走行技術の開発https://www.cgr.mlit.go.jp/ctc/pdf-document-years/2019/shimane_08.pdf