一般的には、アナログな作業が多いというイメージがある建設業。しかし今、『建設DX』といわれる技術導入の動きが加速しています。建設業は他業種に比べてデジタル化が遅れていると言われてきた業界ではありますが、近年急速に変わりゆく建設業の仕事について、知っておきたい業界トレンドについてお話していきます。
この記事では、以下の3点をご紹介します。
建設業界の課題
建設現場は慢性的な人手不足問題を抱えており、高齢化の進行による技術承継者不足も大きな課題となっています。また、 他産業と比較して死傷事故率が約2倍(参照:i-Construction資料)というデータも出ています。
こうしたデータから、従業員の業務負担軽減や労働環境の改善が、人手不足を解消するための課題となっており、DXによる解決策が注目されています。
また、業務の生産性を上げて、少ない人数でも仕事ができるようにすることもDXで可能です。
建設業におけるDXの流れ
DXとは
Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーションの略で、業務の効率化をデータとデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務の効率化などを図ることです。ネットバンキングによるオンライン手続きや、工場内の稼働状況や故障感知をデータ管理するスマートファクトリーなど、デジタル技術することで業務効率を上げるシステムを指します。
建設業では、建設機械にセンサーを付けてリアルタイムで監視する、あるい人が入れない危険な現場でロボット遠隔操作による作業が可能になるなど、現場で働く作業員の危険や業務負担を減らすメリットがあります。

建設現場で役立つIT技術
コマツ
建機メーカーのコマツは、稼働管理システムKOMTRAX(コムトラックス)を使い、全世界に展開する建機40万台をネットワークでつないで24時間監視、遠隔制御しています。GPSで建機1台ごとの所在を認識しており、機械の稼働状況をモニタリングすることで、作業時間・作業者・機械のアラームの有無といった情報を5分おきに感知して常に最新情報を管理することができます。
現場のデータすべてを「見える化」することで、施工管理や運用の効率化、進捗の確認などを確認に役立ちます。
大成建設
ソフトバンクが開発した「おでかけ5G」(高い通信品質のサービスを局地的に提供できる可搬型5G設備)を活用し、工事現場に5Gネットワークを構築して、センサによるトンネル工事現場のデータ収集と、建設機械の遠隔操作を行うなど積極的に技術導入に向けた実証実験を行っています。トンネル工事現場のデータ収集では、ガスセンサ、環境センサ、ウエアラブルセンサを活用して、トンネル工事現場で発生する毒性ガスや可燃性ガスのデータを収集し、トンネル作業現場の温度や二酸化炭素など労働環境指標を監視することで、トンネル工事現場の安全・安心な労働環境実現に取り組んでいます。
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まとめ
- ・建設業は慢性的な人手不足が課題
- ・建設業界の課題解決ためのDX推進
- ・DXによって働く人の安全性や業務負担を改善しながら、生産性を高めることができる。
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参考文献
i-Construction委員会 報告書 概要資料|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001137123.pdf