建築業界は長きにわたり、高齢化と労働力不足という課題が深刻です。このような状況の中、課題解決の1つの方法として注目を集めているのが「建築ロボット」です。
本記事では、建築業界における建築ロボットについて解説します。建築ロボットも一部紹介しますので、建築現場での人材不足や労働環境改善を課題に持つ方は、ぜひご覧ください。
建築ロボットとは?

「建築ロボット」とは、建築ロボットは、建築現場での作業を自動化、効率化、安全化するために設計されたロボットシステムです。建築現場における作業の自動化や、人間に危険が及ぶ作業や災害対応作業に役立ちます。人手不足が深刻化する建築現場において、作業の効率化や労働負担軽減、安全性向上などが期待されています。
作業現場のロボット化について一部紹介
本項目では、作業現場のロボット化について、以下の5つのロボットを紹介します。
- 1. 建ロボテック「トモロボ鉄筋結束ロボット」
- 2. ヒルティ「JAIBOT 半自動天井向け墨出し・穴あけ支援ロボット」
- 3. SkyMul SkyTy「ドローン型鉄筋結束ロボット」
- 4. 産業技術総合研究所「HRP-5P」
- 5. 大和ハウス工業「建築梁(はり)自動塗装ロボット」
5つの例からロボット導入にどのようなメリットがあるのか解説します。

1. 建ロボテック 「鉄筋結束ロボット」
建ロボテックの「鉄筋結束トモロボ」は、手持ち電動工具をセットすると、結束作業を自動化できる協働化ロボットです。職人が1つ1つ手作業で結束するところをトモロボが代わりに高速・高精度で行います。このような単純作業をロボットで自動化することで、作業員はより高度な作業に集中可能。生産性向上が期待できるだけでなく、労働力不足解消の一助となります。
2. ヒルティ「半自動天井向け墨出し・穴あけ支援ロボット」
ヒルティの「JAIBOT(ジェイボット)」は、機械・電気・配管・内装仕上げといった、設置作業のための半自動天井向け墨出し・穴あけ支援ロボット。デジタルプランに従い、自律的に墨出しと穴あけを行います。専門的な技術が不要で、簡単に使用可能です。掘削作業のような作業負担の大きい作業をロボット化することで、作業負担軽減と生産性向上が期待できます。ロボットは作業精度も高いため、プロジェクトをスピーディーに進めることが可能です。
3. SkyMul「ドローン型鉄筋結束ロボット」
SkyMul社の「SkyTy」は、空中から画像認識により鉄筋交差点を検出し、自律的に結束を行うドローン型鉄筋結束ロボットです。現在は土間・スラブの結束作業のみですが、今後は土間・スラブ以外への応用が期待されています。ドローンのように機動力の高い建築ロボットが導入できれば、大幅な作業負担軽減や効率化が可能です。自律的に動く作業ロボットであれば、1人で複数台のロボットを運用することもできるため、大幅な労働力不足改善が期待できます。
4. 産業技術総合研究所「HRP-5P」
産業技術総合研究所の「HRP-5P」は、人間の代わりに重い建材を持ち上げたり、壁や天井のパネルを取り付ける二足歩行型ヒューマノイドロボットです。高度なセンサーとAIを搭載しており、周囲の環境を認識して安全に作業を行います。HRP-5Pの導入により、労働者の負担を軽減し、作業中の怪我のリスクを減らすことができます。さらに、24時間作業が可能なため、作業効率が向上し、工期の短縮やコスト削減が期待できます。
5. 大和ハウス工業「建築梁(はり)自動塗装ロボット」
大和ハウス工業は、塗装工程の作業環境を改善するために「D’s BAP(ディーズバップ)」を開発しました。このロボットは2023年10月から奈良工場に本格導入され、工場や物流施設などの建築向け梁の下地塗装工程に活用されています。従来は手作業で行われていた塗装作業の約68%をロボットに置き換えることで、自動化による効率化が図られています。自動化によって塗装がより均等に行われるため、塗料の使用量を従来比30%削減することが可能です。このロボットの導入は国内の建築業界で初めての試みとなり、作業環境の改善とコスト削減に大きく寄与しています。
建築現場でロボットを導入するならSUPPOTがおすすめ
建築現場で、自立走行ロボットを導入するなら「SUPPOT」がおすすめ。SUPPOTは、建築現場の資材運搬作業をサポートする作業支援ロボットをレンタルできるサービスです。
SUPPOTでは遠隔操縦と作業者の自動追従や2D自動運転、最大100kgまでの重量物積載、悪路・傾斜の走行などが可能なロボットを用意。レンタルなので、購入よりも低コストで導入できる点も魅力です。
たとえば、コンクリート運搬をロボットで行うことにより、作業負担軽減と安全性向上、作業効率向上を実現した事例や照明器具を積載したロボットを作業者に自動追従させ、点検業務の効率化・省人化を実現した事例などがあります。
建築現場での資材運搬の効率化や作業者の負担軽減、安全性向上などにお悩みの方は、作業支援ロボットレンタルサービス「SUPPOT」の導入をご検討ください。

まとめ
建築業界は今後も需要の高まりが見込まれる一方、高齢化や労働者不足が課題です。労働者が不足する「需給ギャップ」に対応するためにも、人材不足や労働環境改善に役立つ建築ロボットの導入は急務となっています。
そこでおすすめなのが、作業支援ロボット「SUPPOT」レンタルサービスの利用です。SUPPOTは1ヶ月からレンタル可能なサービスなので、初期費用もかからず無駄なく利用することが可能です。さらにレンタル利用後は電話サポート、保険付帯、故障時即代替対応などのサポートを受けられるので、ロボット初心者の方でも安心して利用できます。
SUPPOTの導入により重い荷物の運搬作業を削減できるため、人件費や労働コストの軽減、生産性の向上などに繋げることができます。SUPPOTの利用を検討されている方は、ぜひ運営会社であるソミックトランスフォーメーションへお問い合わせください。
参考文献
Report Oceanhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001285.000067400.html
総務省「統計局ホームページ/労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)12月分結果 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
国土交通省「建設産業の現状と課題」https://www.mlit.go.jp/common/001149561.pdf